子どもたちの健やかな成長を願い、水子霊や英霊の冥福、地域の安全を祈る参加者ら

 「おたきさん」の愛称で親しまれている印南町印南原の瀧法寺(西山宝性住職)で24日、恒例の地蔵尊供養会(地蔵盆)が行われた。

 地蔵盆は地域の子どもたちの健康と幸せを願う行事として、毎年、夏のこの時期に行われている。同寺では1943年(昭和18)ごろから始まったとされ、水子霊や精霊、地域に貢献した英霊らの供養も行い、英霊の中には日高地方を治めていた戦国武将の湯川直春の霊も祭られている。

 午前中は境内にある地蔵の前で供養を行い、地元の有志女性らの御詠歌が響く中、檀家らが経を読み、先祖らの冥福を祈った。

 森弘総代(83)は、「最近は高齢化でお勤めに参加してくれる人も少なくなってきています。何とか若者たちに引き継いでもらい、先祖への感謝と供養を続けていければ」と話していた。