厳しい暑さが続くなか、日高地方でも熱中症によって救急搬送された人の数が7月末までで、昨季の総数に迫るペースで増加。特に記録的な猛暑となった7月は御坊市、日高広域の両消防合わせて速報値で66人と昨年の2倍に上った。今月以降も全国的に高温が続く見込み。これまでにない酷暑となる可能性が高まっており、両消防は熱中症に注意を呼びかけている。

 今季(速報値)7月末までの熱中症搬送者数は、御坊市消防で昨季(確定値)の同じ時期と比べて12人多い22人、日高広域消防で18人多い50人。昨季の総数(御坊市22人、日高広域57人)に御坊市ではすでに並び、日高広域も上回るペースで増えている。程度は幸い軽症から中等症がほとんど。発生場所は屋内と屋外でほぼ半分ずつとなっている。

 日高川町の川辺観測所では7月、最高気温が35度以上の猛暑日が5日間あったほか、30度以上の真夏日も20日間。熱さ指数を基にした熱中症警戒アラートもほぼ連日出され、夜の最低気温が25度以上の熱帯夜も12日間あった。7月中に日高地方で熱中症搬送された人の数は、御坊市18人(昨季8人)、日高広域48人(同25人)。8月に入っても1日に御坊市と印南町で計4人が病院に運ばれている。

 両消防によると、熱中症予防は、暑さを避けるとともに、のどがかわいていなくても小まめな水分摂取がポイント。室内での発症ケースも多く、冷房を適切に使うなど、注意を呼びかけている。