第106回全国高校野球選手権和歌山大会は23日、第2試合の3回戦で日高が日高中津との白熱の兄弟校対決を制し、2年ぶり19回目のベスト8入りを決めた。日高は好機を着実に生かし、先発右腕が粘り強く完投。日高中津も一時追いついたが及ばなかった。
◇3回戦
日高
010100300 5
001000000 1
日高中津
日高は6安打ながら11四死球で5得点。2回、髙尾の左前打と2四死球で2死満塁から田端が先制の押し出し四球を選んだ。同点の4回に2死一、三塁から一塁走者の山村が盗塁を試み、二塁への送球を見て三塁走者の湯川がスタート。山村が一、二塁間で挟まれる間に勝ち越しの本塁を陥れた。7回には1死一、二塁から山﨑の左中間2点二塁打で追加点。なおも1死満塁から髙尾の中犠飛で1点を加えた。
先発の山村は緩急自在に、直球と変化球を低めに集め、持ち味を発揮。打たせて取る投球で9回9安打ながらも、制球よく無死四球で1失点に抑えた。ピンチの場面も、落ち着いて要所を締め、バックも遊撃の山﨑らが好守を披露。121球の熱投を見せた山村玲選手(3年)は「一人で投げ切る思いでマウンドに上がりました。リードしてくれてからの後半は力まずリラックスして投げられました」と笑顔を見せた。
日高中津は打線が相手を上回る9安打もわずか1得点。初回に1死二、三塁の先制機を逸すると、3回に2死二、三塁から福原が一塁ヘッドスライディングの適時内野安打で試合を振り出しに戻したが、その後は5回に2死から市木、福原の連打で二、三塁、6回も2死から田口の中前打と敵失で一、二塁の得点機にあと一本が出ず、4人の投手リレーを援護できなかった。
3年前の夏3回戦に続いて本校分校対決に勝利した日高。準々決勝は25日の第2試合(午前11時半~)、智弁和歌山とベスト4入りをかけて激突する。