県は県内7つの振興局で、地域課題解決に取り組む地域おこし協力隊を募っている。今年度から本庁に地域振興部を設置して県内各振興局の機能の強化に取り組んでいる一環で、県が同隊員を募集するのは初めて。振興局ごとに担当する業務内容を決めており、日高振興局は教育旅行誘致をメインにした体験型観光を推進していく。

 地域おこし協力隊は都市部から地方に移住し、地域協力の活動をしながらその地域への定住、定着を図る取り組み。今回募集する協力隊が各振興局で行う業務内容は、海草振興局が「SNSを活用した海南海草地域の魅力発信」、那賀振興局が「サイクリングを通じた魅力発信と誘客・周遊促進」などとなっている。

 日高振興局ではアフターコロナとなって国内外から日高地方を訪れる客が増加傾向にある中、体験型観光の充実が重要と考え、地元住民が気づかない隠れた魅力や民泊受け入れ家庭の発掘に取り組む人材を確保する。協力隊員は日高エリアへの教育旅行誘致などのワンストップ窓口である一般社団法人紀州体験交流ゆめ倶楽部などとの協議、調整を行いながら、日高振興局での業務を行い、3年後には日高地方での体験型観光の中心的な役割を担ってもらう。

 募集は各振興局1人。協力隊員の応募条件は3大都市圏をはじめとする都市地域から県内に住民票を異動させ、任期終了後も県内に定住の意思のある人。7月6日に大阪会場、7日に東京会場での募集説明会も開く。締め切りは8月16日。申し込み、問い合わせは県地域振興課℡073―441―2426まで。