民泊を受け入れた旅行者とマレーシアで再会を喜ぶ庄田さん㊥

 県の観光振興に著しく貢献のあった個人・団体に贈られる県観光連盟の観光功労表彰受賞者が決まり、印南町で国内外の民泊受け入れを行っている庄田登紀美さん(63)=羽六=が選ばれた。

 庄田さんは、2011年に町が立ち上げた民泊受け入れ団体「いなみかえるの宿」の会長に就任。当時はインバウンド客の民泊がほとんどで、15年に団体が自主運営に移行した後も、海外からの民泊受け入れのための研修会を積極的に開くなど、会員の活動の普及に尽力した。体験型観光事業の広域化に伴い、いなみかえるの宿が解散した後も、21年に発足した一般社団法人紀州体験交流ゆめ倶楽部で理事・民泊部会長に就任し、新たな民泊受け入れ家庭の掘り起こしや組織力強化に努め、御坊日高地方の教育旅行誘致に大きく貢献している。

 庄田さんはこれまで約300組の民泊を受け入れてきた。民泊が終わった後も、旅行者との家族ぐるみの交流が続いているところもあり、再会しに海外に行くことも何度かあるという。受賞にあたり、「これまで皆さんと一緒にやってきたおかげです」とし、「民泊を通して和歌山の良さを知ってもらって、SNSなどで発信してくれる人もいます。私自身も海外のことを知って、これからの民泊に生かしていきたい」と話している。

 表彰式は10日午後2時から、和歌山市の和歌山城ホールで行われる。