たとえば大谷翔平の打球速度。4月27日のブルージェイズ戦で放ったヒットは、自己最速更新の191・8㌔をマークしたという。日本ではまだそうでもないが、メジャーリーグの中継では当たり前のように見聞きする。

 先日、人気ドラマの放送を邪魔するように打ち上げられた北朝鮮のロケットも、大谷翔平の打球と同じく軌道や速度を瞬時に解析し、落下の時間、場所が予測されたはずだが、その前に失敗した。

 生活を快適にしてくれる科学技術は、多くが軍事利用を目的に開発された。話題の生成AIは、単語のつながりなどを統計的に処理し、いかにも人間が書いたような文章、絵画を瞬時に作り出す。

 しかし、それらは誰かの文章や画像など膨大な情報を基に作られたもので、記憶や体験に基づく個人のセンスに合わせた最善のものを作ることはできない。

 日々の出来事をとらえ、事実を正しく、早く伝えるのが新聞の使命。すべての読者の好みに合う記事は不可能だが、この地に根差したネットワークを生かし、自律的に福祉の向上、地域の振興につながる記事を提供しなければならない。

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