
日高広域消防は29日、風力発電施設での事故に対して安全、確実な高所作業や救助を可能にしようと、印南町樮川地内の風力発電施設で、高さ約80㍍からの救出訓練を行った。
風力発電施設内でメンテナンス中の作業員が動けなくなったと想定。施設最上階(ナセル)から伸縮性の低いロープを使って活動を展開した。
隊員はタワー内の昇降機で上り、ダミー人形の要救助者を担架に収容。武内庸記士長が付き添い、約5分かけて地上に下りた。安全で迅速に助け出し、タワーの内部を下ろす訓練も実施。訓練を見守った印南風力発電株式会社の岡山徳貴発電部長は「職員だけで助け出すことが困難な場合でも、消防の方が今回のように救出してくださるので心強い」、尾﨑行雄署長は「実際の高層建築物を使った訓練は経験できないので隊員のいい経験になった。今後の現場活動に生かしてほしい」と講評し、「このような施設をお貸しいただき、ありがとうございました」と話していた。