
海上自衛隊の輸送艦「しもきた」が27日から29日夕方まで、御坊市の日高港に停泊し、28日には日高地方の町長らが艦内を見学。巨大地震などの災害時に、海路からの日高地方の支援に心強い味方となることを確認した。
周辺市町の関係者らに艦の役割を知り、内部を見てもらおうと来港。艦内の一般公開はされなかったが、近くの国道42号からも大きな艦の姿が見え、スマホなどで写真を撮る姿もみられた。
しもきたは呉を母港にするおおすみ型の2番艦。全長178㍍、最大幅25・8㍍、満載排水量1万3000㌧。人員、物資、車両、ヘリなどを輸送でき、水陸両用エアクッション艇のLCAC(エルキャック)も搭載可能で、同型の「おおすみ」が今年1月の能登半島地震発生時に海路からエルキャックで救助活動用の重機を輪島市の沿岸に陸揚げするなど、迅速な支援に当たった。
艦内見学には日高郡町村会長の籔内美和子美浜町長はじめ海上自衛隊由良基地分遣隊がある由良町の山名実町長、松本秀司日高町長、日裏勝己印南町長、担当職員らが参加。操舵室や車両の格納庫、エルキャックを見て回った。
籔内町長は「以前、煙樹海岸でエルキャックの訓練をしたことがあり、煙樹海岸が上陸しやすいと聞きました。巨大地震などもしもの災害時に支援をいただければ非常にありがたいと思います」と話していた。