先日、日高川町の中津小学校でスマホの安全な使い方教室があり、取材した。御坊広域青少年補導センターが今年度から、同センター管内(みなべ町を除く日高地方1市6町)の小学5、6年生と中学1年生を対象に企画した情報モラル出前授業。6年生がスマホのマナーやネット上の危険を学んだ。

 警察庁のまとめで昨年1年間、SNSを通じて犯罪に巻き込まれた18歳未満の子どもは1665人に上り、このうち小学生が前年比25人増の139人と過去最多。小学生の被害者は10年前から約5倍に増え、スマートフォン利用の低年齢化が背景にあるとみられている。詳しくみると、SNSがきっかけになった18歳未満の犯罪被害は昨年、高校生が713人(前年比120人減)、中学生が748人(同30人増)で全体の9割近くを占めた一方、小学生は139人で前年より2割増え、2013年の28人から約5倍。被害で最も多かったのは児童ポルノ事件で、自ら撮影した画像を送ってしまうケースが目立った。

 内閣府の調査で10歳以上の小学生のスマートフォン利用率は、18年度の45・9%から22年度は59・5%に上昇。インスタグラムやオンラインゲームを通じて加害者と接触するケースが多く、子どものスマホ利用に注意が求められている。

 そんななか青少年健全育成活動として、低年齢層からの情報モラル教育を推進しようとスタートした補導センターの出前授業。犯罪の被害者にならないようにだけでなく、自分も相手も傷つけないために指導が行われ、子どもたちも真剣に取り組んでいた。使わせないのではなく、スマートに使いこなせるかが重要なスマホ。低年齢からの情報モラル教育の大切さをあらためて感じた。(笑)