次期衆院選の和歌山新1区に立候補を表明している自民党の鶴保庸介参議院議員(57)=5期=に、くら替えを見送る動きが出ていることが分かった。

 現行の和歌山1区では昨年4月、自民党候補が日本維新の会の新人林佑美氏に敗北。鶴保氏は同年6月に会見し、「次は必ず勝たなければならない選挙」として1区からの出馬に意欲をみせていた。しかし、自民党政治資金規正法違反事件を受けて二階俊博衆議院議員が次期衆院選2区からの不出馬を表明、和歌山選挙区選出の世耕弘成参議院議員が離党する事態に発展。県内の党国会議員が2人いなくなる形で、こういった状況に党県連有志が「新たな選挙区にチャレンジすることも必要だが、まず現有議席を守ることが大切」などと、非公式ながら鶴保氏に要請。関係筋によると、鶴保氏本人もくら替え断念を視野に検討しているという。

 鶴保氏がくら替えを見送った場合は、党県連が新2区の候補者選びや世耕氏離党に伴う対応に加えて、新1区での新たな候補者選考も必要になってくる。