2022年度、障害のある人が家族や福祉施設の職員などから受けた虐待件数は50件で、前年度より4件増えたことが県のまとめで分かった。

 県障害福祉課によると、家族など養護者による虐待は、相談・通報が62件(前年度比5件減)で、うち虐待と判断されたケースは43件(被虐待者数43人)で前年度比1件(1人)減。虐待種別の内訳(重複あり)は、多い順に身体的虐待31件、心理的虐待12件、性的虐待と経済的虐待各4件、放棄・放置3件――。性的虐待は前年度ゼロだったが、4件発生した。虐待を行った者は、夫が12人、父親と母親がいずれも8人、兄弟・姉妹が6人、息子・娘が3人、妻1人、その他5人だった。

 施設福祉施設従事者等による虐待では、相談・通報は前年度比14件増の31件、うち虐待と判断された件数は7件(5件増)、被虐待者数は15人(11人増)。種別は、前年度にゼロだった性的虐待と放棄・放置が各3件、身体的虐待と心理的虐待が各2件。虐待した者の職種別件数は、生活支援員が4件、管理者が3件、職業指導員・世話人・児童支援員が各1件となっている。

 県の施設への対応としては、7件について施設への指導を行い、5件は改善計画の提出を依頼。2件で虐待した施設従事者への注意・指導を行った。