農林水産大臣賞の賞状を手に長田代表

 林野庁の2023年度治山・林道工事コンクールで、御坊市島の株式会社長田組(長田道典代表取締役)が最高賞の農林水産大臣賞を受けた。

 1967年から続く歴史あるコンクールで、今回は、森林管理局から推薦された34件を審査委員会が審査。治山工事と林道工事で農林水産大臣賞各1件、林野庁長官賞各14件を選んだ。

 長田組は治山で農水相賞を受賞。工事名は「上秋津災害対策治山工事」で、田辺市で昨年3月に実施された。現場は2011年の台風12号による大水害被災箇所で、地滑り防止の集水井(しゅうすいせい)1基を施工した。深さ56・4㍍と非常に深い井戸で危険度の高い難工事だったが、非火薬岩石工を活用するなど安全に配慮し、工期内に無事完成させた。

 長田代表(68)は「林野庁長官賞は5度ほど頂いていますが、農林水産大臣賞は初めて。ずっと目標にしてきた念願の賞でした。作業員一人ひとりが技術を発揮してくれたからこその受賞。皆の苦労が報われたことを、何よりもうれしく思います」と話している。