今年度で開校150周年を迎えた御坊小学校(金谷明夫校長)の卒業式が21日に行われ、54人が巣立った。

 舞台には卒業生が2カ月かけて作った白い大きなハトがはばたこうとする絵が掲げられ、金谷校長は1人1人に卒業証書を授与。式辞で「一隅を照らす」という比叡山延暦寺を開いた最澄の言葉を紹介し、「多くの人にほめたたえられる素晴らしいことも社会の一部にすぎず、片隅の小さなことにきちんと取り組む人がいてこそこの社会は成り立っている。一人一人自分の置かれた場所で輝ける人になってください」と激励した。在校生は全員で「たくさんの思い出をありがとうございました」と言葉を贈り、「ビリーヴ」をうたった。卒業生は全員で6年間を振り返りながら「在校生の皆さん、日本一の御坊小学校にしてください。絆を胸に、これからの未来へ旅立ちます」と力強く述べ、「旅立ちの日に」を心込めてうたった。卒業証書を授与された卒業生は、この日で1万5075人となった。

 同校は学制公布の翌年、明治6年(1873)に本願寺日高別院内に「藤園小学校」の名で設置。今年度には開校150周年事業として、全校児童による「150」の人文字空撮、大阪フィルハーモニー交響楽団公演を実施した。