梅の木の薪割りに挑戦

 みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会(会長=小谷芳正みなべ町長)は9日、清川の紀州備長炭振興館で親子を対象に樹林管理勉強会を開催。幼稚園児・小学生の親子ら約15人が参加した。

 世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」と紀州備長炭などの地域資源について考えてもらおうと、みなべ川森林組合参事の松本貢さんが紀州備長炭の歴史や生産方法、梅システムとのかかわりについて説明し、備長炭の風鈴づくりを体験。炭の感触や音色を楽しんだ。田辺市秋津町から参加した安原悠馬君(11)、千尋君(5)兄弟は「炭はちょっと重たいけど音がきれい」と笑顔を見せていた。

 薪割り体験も行われ、子どもたちは手動式の薪割り機を使って梅の木を割るのに挑戦。レバーを力いっぱいに動かし、木が割れると「できたー」と喜んでいた。地元では伐採した梅の木を有効活用しようと、薪にして温泉施設の湯沸かし燃料や災害時に薪ストーブで使えるようにしており、松本参事は「梅の産業は梅商品を作るだけではなく、地域の資源やエネルギーも生み出しているということを子どもたちに知ってもらえたら」と話していた。