御坊市は新年度から妊娠、出産を望む人を対象にした「新たな命を育む支援事業」として、①一般不妊治療費助成拡充②生殖補助医療先進医療費助成事業③小児・AYA(思春期~若年成人)世代がん患者等妊孕(にんよう)性温存治療費等助成事業――の3つの施策を展開する。
子どもを生み育てたいと切望するが、不妊や不育に悩んでいる夫婦の経済的負担軽減を図るとともに、人口増加対策の一つとするのが狙い。不妊治療の初期段階となるタイミング療法、人工授精などの一般不妊治療は現行で市が上限3万円の助成を行っており、5万円に拡充する。生殖補助医療(体外受精、顕微授精)と併せて行う先進医療はヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術や子宮内膜刺激術などがあり、現行で県が自己負担の7割、上限10万円を助成しており、市は新たに1回当たり10万円を上乗せする。
小児・AYA世代がん患者等妊孕性温存治療費等助成事業については、がんになった人らを対象に、将来の出産などに備えた卵子や精子の凍結などにかかる費用を支援。現行で県が卵子組織凍結などの妊孕性温存に3万円から40万円を助成しており、市が新たに10万円を上乗せ(精子凍結は上限3万円)。また、卵子や精子を温存後に行う体外受精や顕微授精についても現行の県の助成に対して市が10万円を上乗せする。これら市が県に上乗せする助成制度の詳細な対象者や回数制限は県の支援内容に準じる。先進医療や妊孕性温存は保険適用外。
市健康福祉課は「不妊治療や妊孕性温存治療に取り組む際に、経済的負担が一つの障壁となっており、新たな支援事業が治療などを始めるきっかけになれば」と話している。


