日本共産党県委員会は8日、和歌山市内で会見し、次期衆議院選挙和歌山2区に党公認候補として御坊市選出の前県議楠本文郎氏(69)=塩屋町南塩屋=を擁立すると発表した。選挙の日程は未定だが、和歌山の区割りが3区から2区に減少することになって初の衆院選。新2区には自民党現職の二階俊博氏(84)=島・当選13回=が出馬の構えをみせており、選挙戦突入が濃厚となった。

 衆議院小選挙区を「10増10減」する改正公職選挙法が2022年12月に施行。和歌山県の新しい1区は、前1区の和歌山市に前2区の岩出、紀の川市が加わり、3市で構成。新しい2区は前2区の橋本、海南、有田市などと、日高地方を含む前3区の自治体が加わり、27市町村に再編される。衆議院議員の次の任期満了は2025年10月30日となっており、それまでの解散、または任期満了に伴う次の総選挙から新たな区割りが適用される。

 2区の次期衆院選に向けては二階氏が、改正公職選挙法の施行後すぐに新たな区割りで増えた地域を回るなどいち早く出馬への動きをみせており、昨年6月には自民党県連が、新しい和歌山2区の候補者となる支部長に二階氏の就任を決めた。同党からは参議院議員の世耕弘成氏(61)=新宮市・当選5回=がかねて、衆院へのくら替えのタイミングをうかがっている。

 楠本氏は17年10月の衆院選和歌山3区に出馬しており、この時は二階氏が10万9488票を獲得、4万608票の楠本氏との一騎打ちを制した。その後、楠本氏は19年4月の県議選御坊市選挙区に出馬、当選している。21年10月の衆院選和歌山3区は二階氏が10万2834票、共産党の畑野良弘氏が2万692票、本間奈々氏が1万9034票、根来英樹氏が5745票。