日本武道館に飾られたプレートの横で佐竹さん

 武道の普及振興に寄与し、特に顕著な成果を挙げた個人に贈られる日本武道協議会の武道功労者表彰(弓道)で、全日本弓道連盟審議会委員、県弓道連盟名誉会長の佐竹万里子さん(76)=御坊市御坊・範士八段=が選ばれた。先月、日本武道館で開かれた「鏡開き式・武道始め」で表彰され、同館北ロビーに歴代の受賞者とともに佐竹さんの名が刻まれたプレートが掲げられた。

 功労者表彰は1981年から始まった賞で、弓道のほか柔道や剣道など10種目から毎年1人ずつ選ばれている。

 佐竹さんは、日高高校に入学した1963年から弓道を始め、皇后杯全日本女子弓道選手権大会で3回、全日本弓道遠的選手権大会で2回優勝し、国体では県代表として優勝1回、準優勝4回など多くの成績を残した。選手としての活躍だけでなく、県弓道連盟では副会長、会長を歴任し、全日本弓道連盟の役員も長年務め、海外でも弓道指導者の育成に努めるなど弓道の普及振興に大きく尽力したことから選ばれた。

 受賞に「武道界で最も権威ある表彰をいただくことができ、夢のような思いです。弓道では大変だったこともありましたが、人生を豊かにしてくれたと、やりきった今だからわかります。上手や下手でなく、どれだけ向き合ってきたかが大切で、今後もこの賞の意義を深く受け止め、弓道界の発展に努めたい」と話している。