プロ野球では各球団が春季キャンプに入り、3月29日の開幕に向けて本格的なチームづくりをスタートさせた。若手や新人にとってはプレーの技術を磨くだけでなく、監督やコーチにアピールする場でもある▼日高地方の選手に目を向けると、昨秋のドラフトで巨人から4位指名を受けた泉口友汰内野手(24)=御坊市出身=と東北楽天から6位指名の中島大輔外野手(22)=日高川町出身=の2人は今回が初めてのキャンプ。泉口選手は1軍のキャンプ入りし、インターネットのニュースなどによると、阿部慎之助監督からティーバッティングの直接指導を受けるなど充実したメニューをこなしているようだ。中島選手は1軍のキャンプスタートとはいかなかったが、50㍍5・9秒の俊足をアピール。青山学院大学の同級生の下村海翔投手(阪神)と常広羽也斗投手(広島)に対抗心を燃やしながら張り切っている▼2人に昨年末、インタビューさせていただいた。ルーキーイヤーの目標を質問すると、いずれも「開幕一軍」と語っていた。1年目から一軍に定着することは並大抵のことではないだろうし、実力以外の運もあるかもしれない。しかし、地元にとっては2人の活躍が明るい話題になるし、勇気を与えてくれる▼日高地方のプロ野球選手は泉口選手、中島選手の2人だけでなく、広島カープの小林樹斗投手(21)=美浜町出身=、オリックスの富山凌雅投手(26)=御坊市出身=と中田惟斗投手(22)=同=、投球中に右大腿骨骨折の大けがを負って復帰を目指す中日ドラゴンズの岡田俊哉投手(32)=美浜町=もいる。それぞれの選手がテレビや新聞を通じて活躍する姿が伝えられることを期待したい。(雄)