記者会見の冒頭、頭を下げる久留米町長㊨と戸根総務課長

 昨年9月の副町長に続き、現職課長が入札業務に関する不正の疑いで逮捕された日高川町の久留米啓史町長は1日、役場で会見を開き、「住民の皆さんの信頼を大きく裏切る行為で、深くお詫びする。職員の逮捕を重く受け止め、警察の捜査には全面的に協力していく」と頭を下げた。

 戸根康文総務課長が同席し、久留米町長は岡本容疑者の人柄などについては「優しい人で、人に対して八つ当たりもせず温厚な性格。仕事も一生懸命に取り組んでいた。清水容疑者とはベタベタするような様子は見受けられなかった」と話し、「昨年9月に副町長が逮捕されたばかりで、我々も困惑している」と心中を語った。

 岡本容疑者からは元副町長逮捕後の昨年秋に相談を受けていたことを明らかにし、「副町長の指示で自分(岡本容疑者)も同じような不正行為に関与したのではないかという趣旨で、思い当たる節があるというニュアンスだった」とその内容を説明。「そのときは『警察にきちんと正直に説明しなさい』と指示し、我々もそのことを警察に伝えた」と述べた。

 再発防止に関しては元副町長の逮捕を受け、入札制度などを検討する第三者を含めた委員会を発足させる。

 岡本容疑者は1991年に旧中津村役場に採用され、2005年の町村合併で日高川町発足当時から建設課で勤務し、19年4月に課長となった。元副町長と同じ旧中津村職員出身で、元副町長とは中津村当時から上司と部下の関係だった。