表彰状を手に尾﨑院長

 長年にわたり地域の医療や福祉に貢献した人をたたえる第52回医療功労賞(読売新聞社主催)に、県内から唯一、御坊市のひだか病院院長で脳神経外科医の尾﨑文教氏(68)=和歌山市=が決まり、24日には大阪での表彰式に出席し、表彰状が贈られた。地域の中核病院として、救急医療の充実とへき地診療への積極的な取り組みが高く評価された。

 尾﨑氏は1980年3月に県立医科大学を卒業。脳神経外科医として県労災病院、県立医大、大津市民病院などを経て91年4月に県立医大助手、96年10月から同講師を務めた後、97年9月にひだか病院脳神経外科部長に着任。2011年に副院長、20年4月から院長を務めている。

 同病院は5疾患(精神疾患、がん、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中)6事業(救急、災害、へき地、小児救急、周産期医療、新興感染症)を行える自治体病院として、日高川町の寒川診療所への医師派遣を続けているほか、18年には救急科も新設。尾﨑氏は病院の中心となって地域医療の充実に力を注いできた。

 院長就任時、新型コロナ感染症のパンデミックという未曽有の状況の中、一般病床を改装して約50床の病棟をコロナ専用病棟に転換し、他病院で入院を拒否された感染者を積極的に受け入れるなど対応に奔走した。今でも患者を直接診療している。

 「先輩たちが大事にしてきた病院としての救急やへき地医療が評価されたのであって、私の力ではなく先人たちが積み重ねてくれたことが表彰された。地域医療の根幹である5疾患6事業をこれからも継続し、さらに地域医療に貢献していきたい」と話している。