信号機のない横断歩道で歩行者がいる場合に自動車側が一時停止した割合をまとめた昨年の全国調査で、和歌山県の一時停止率は全国平均の45・1%を下回る30・1%。全国ワースト8位だった。停止率は年々改善傾向にあるが、依然として約7割の運転手が停止していない状態。御坊署はドライバーに歩行者優先の徹底を呼びかけている。

 一般社団法人日本自動車連盟(JAF)による信号機がない横断歩道の実態調査で、和歌山県の一時停止率は前年と比べて7・6㌽改善し、順位は6つ上がったが、全国平均を15・0㌽下回った。トップは長野県の84・4%。近畿では兵庫県が52・0%で最も高かった。

 横断歩行者妨害は道路交通法違反で、罰則は3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金、違反点数2点、反則金は普通車9000円。原則的に車は横断歩道に近づけば、明らかに歩行者がいない場合を除き、手前ですぐに停止できるスピードに減速し、横断者や横断しようとする人がいないか確認。いれば一時停止し、歩行者を横断させるのがルールになっている。

 横断歩道の歩行者優先徹底に向けては県や県警が対策を強化。おととし夏から始めた歩行者優先意識の浸透に向けての「サイン+(プラス)サンクス運動」をはじめ啓発活動を続けている。

 御坊署も取り締まりや街頭活動を強化。「一時停止が少しずつ浸透し、意識も改善しており、今後も引き続き取り組んでいきたい。横断歩道での事故は被害が大きくなる。ドライバーは歩行者優先を徹底し、歩行者も横断歩道を渡るようにし、渡るときは意思を示し、必ず左右の安全を確認してください」と呼びかけている。