「ブルーロック」は、W杯優勝のために必要な「最強のストライカー」を育成すべく集められた高校生たちが、互いに競い合うスポーツ漫画です。本作は「週刊少年マガジン」で2018年8月から連載が始まりました。コミックスは2023年9月の時点で26巻まで発売されています。原作は金城宗幸さん、作画はノ村優介さんが担当。金城宗幸さんは本作のほかにも「神さまの言うとおり」や「僕たちがやりました」など、多くのヒット作を生み出している作家です。

 あらすじ 全国高校サッカー選手権の県大会決勝。高校2年生のフォワード・潔世一は、ゴール前で味方にパスを出してしまったことによって全国大会への道を絶たれる。そんな彼のもとに「ブルーロック(青い監獄)」への招待状が届く。日本がW杯で優勝するため、300人の高校生フォワードの中から、たった1人の「世界一のストライカー」となるエゴイストを作り出す施設だった。最先端の技術力を駆使した施設の中で、特殊なトレーニングによって育成しつつ、互いを競わせるというもの。狭い部屋に集められた潔たちは、12人から1人の脱落者を決める入寮テストに挑む。

 2022年に放送されたアニメを見て続きが気になったので、原作を読んでみることにしました。原作とアニメの違いもあって、楽しく読めます。漫画としては、絵が上手くてテンポがよくてわかりやすく、かなり読みやすいです。本作は絵の説得力や見せ方が非常に素晴らしく、巻を重ねるごとにどんどんヒートアップしていきます。ストーリーもですが、なによりそれぞれのキャラクターが絶妙に立っていて、どのキャラも魅力的です。スポーツ漫画でありがちな、敵や味方の人数が多すぎて誰が誰か分からなくなる問題ですが、この漫画はボールを奪った人に名前と所属が必ず出てくるので、読み手にとても親切です。サッカーの知識がゼロでも楽しんで読めるかと思います。(米)