漬物の製造工程を見学(日高川町の樽の味工場で)

 きのくに信用金庫(田谷節朗理事長)は今月の発足30周年を機に、新たな地域貢献の取り組みとして、県内の中学生を対象にした社会見学「地元企業のジョブツアー」を開始。15日には第1弾が行われ、上南部中学校(高野勉校長)の1年生37人が漬物等製造・販売の有限会社樽の味を訪問した。

 ジョブツアーは、ある業界で高いシェア率を誇る地元企業、さまざまな工夫や努力を行う県内の企業などを中学生のうちに知ってもらうことで、若年層の県外流出の抑制をはかることが狙い。

 上南部中の生徒は午前中、学校で御坊商工会議所職員から御坊市内の企業について紹介を受け、午後は日高川町入野にある樽の味の工場へ。漬物などの製造工程を見学し、同社の細田幸平さんから会社設立のきっかけや漬物を代表とする発酵食品の作り方について話を聞いた。梅本華音さん(12)は「発酵食品にはいろんな菌が使われて、おいしいものができるんだと知ることができました」と感想を話していた。その後、御坊市名田町野島の物流センターへ移動し、商品などを見学した。

 ジョブツアーについて、きのくに信用金庫の岩橋儀幸地域支援部長(62)は、「これから御坊や田辺地域を中心に、商工会や教育委員会と連携しながら実施していければ」と話している。