5階の展望デッキの壁に飾られた野田氏の絵画と角副会頭、三浦市長、上西会頭、丸山副会頭(左から)

 御坊商工会議所が6日、市役所新庁舎に御坊出身の洋画家として活躍している野田裕示(ひろじ)氏が1998年に制作した「WORK 1110」の絵画を寄贈した。

 1952年生まれの野田氏は、日高高校から多摩美術大美術学部絵画科(油画専攻)に進み、卒業翌年の1977年には東京の南画廊で最年少作家として個展を開催。実験的でダイナミックな作品が注目を集めた。以後、国内外の美術館、画廊で発表を続け、01年に芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。多摩美術大油画専攻教授も務めていた。今回の作品は縦162・1㌢、横112・1㌢。2014年、野田氏が県文化表彰を受賞した時に、県立美術館で催された記念展に出展。キャンバスの縦横を分断する十字がインパクト抜群の大作となっている。

 新庁舎への絵画寄贈は第1号。5階展望デッキの壁に飾られ、贈呈式には会議所から上西一永会頭、丸山信仁・角幸彦両副会頭、市から三浦源吾市長、仮家基浩総務部長らが出席。目録を受け取った三浦市長は「県にゆかりのある絵画をいただき感謝。一人でも多くの市民に先生の作品を見てもらいたい」。上西会頭は「市民に親しまれるよい場所に飾っていただき、大変うれしく思う」と話した。