絵本を手に坂本さんとムック

 由良町吹井の主婦坂本みのりさん(57)が、文芸社から絵本「飽き性な飼い主さん」を出版する。コロナをきっかけに2年前から絵本のストーリー作りを始め、今回が初出版。坂本さんが次から次へ新たな趣味を始める様子を、愛犬のムックが見守るほのぼのしたストーリー。11月から全国の書店やネットショップで販売される。

 坂本さんはこれまで絵本作りや文章作成などの経験はないが、コロナで新たなことを始めようと、2年前から文芸社のコンクールへの応募を始めた。トイプードルとビションフリーゼのミックスの愛犬ムック(4歳)の様子や普段の生活で気づいたことなどを物語にして応募。4度目の応募も入賞は逃したが、作品が素晴らしいと同社から自費出版の申し出があり、出版を決めた。

 内容は、飽き性でいろんな趣味に手を出してはすぐにやめてしまう坂本さんを、ムック目線で描いた。ガーデニング、デッサン、塗り絵など実際に坂本さんが挑戦した趣味を描いており、植物が枯れてしまわないか、趣味に夢中で自分のごはんを忘れてしまわないかなどのムックの思いを綴っている。イラストはイラストレーターの「にいどゆう」さんが手掛け、ムックの喜ぶ姿や不安がる様子をかわいいタッチで描いている。

 坂本さんは「私が新たな趣味に挑戦するたび、ムックがいろんな表情で見つめてくるので、こういうことを考えているんだろうな、ということを絵本にしました。同じように動物が好きな人に読んでもらって、ほっこりした気持ちになってもらいたいですね」とPR。今後も創作活動は続ける予定で、「絵本のように飽き性なのでどこまで続くかわからないですが、賞をもらえるように頑張ります」と笑顔を見せている。

 絵本はB5判16ページ、1320円(税込み)。書店のほかアマゾンなどのネットショップで購入でき、現在も予約注文を受け付けている。