「春の高校バレー」の愛称で親しまれている全日本バレーボール高校選手権大会の和歌山大会が、21日に開幕する。男子21校、女子27校が参加し、来年1月5日から東京体育館で開催される全国大会の出場権(男女いずれも優勝)をかけて熱戦を展開する。日高地方からは男子2、女子4の6チームが参戦。シード獲得や予選突破など目標に掲げ、本番での躍進へ闘志を燃やしている。

 日高地方勢は男子に日高と和高専の2校、女子は日高、紀央館、和歌山南陵、和高専の4校が出場する。日高女子は夏の総体ベスト4でシード権を獲得しており、決勝トーナメントからの登場となる。各チームともやる気十分で、戦力や主将の意気込みを紹介する。敬称略、順不同。

 メンバー 【男子】日高=柏原政孝(監督)、森脇幸大(コーチ)、石橋妃那、小林穂乃花、谷口柚乃(以上マネジャー)、川上遼流、木村政公、玄素拓磨、杉本幹太、大西優樹、山田佑星、井谷健、井上敦貴、安山仁▽和高専=津田尚明(監督)、阿部志歩(コーチ)、美濃七星(マネジャー)、山本祐希、出合晃正、鉄羽健太郎、嶋﨑祥太、鈴木唯紗、原田大也、木村日向
 【女子】日高=外川広興(監督)、中本万智子(コーチ)、土屋舞歩、上野美結、水野和代、長瀨日鞠、中畑葵琳、羽山里空、河原崎あい、前田百愛▽和高専=櫻井祥之(監督)、中出明人(コーチ)、平野倫視、辻瑚羽、濱口心智、伊藤弓納、鈴木咲良、柿本愛衣▽紀央館=福田純也(監督)、中本学(コーチ)、橋本杏奈、楠本瑞姫、岡杏奈、中詩菜、高垣星那、下野綺心、鈴木愛梨▽和歌山南陵=松原大作(監督)、藤本園香(コーチ)、中野南美、東穂夏、百地亜優香、三戸手小桜、玉置莉菜、山下輝莉、下村恋々

 日高男子 1、2年生の新チームで臨む。エース川上は中学時代にJOC県代表に選出された抜群の身体能力を生かしたスパイクを決める貴重な得点源。初心者が多く発展途上のチームで、新人戦、来年の総体へとつながる経験を積むことに重点を置く。川上遼流主将(2年)は「自分たちがどこまでやれるか試したい。目標はベスト4」。

 和高専男子 2年生1人、1年生6人。ほとんどが高専入学から始めた初心者だが、徹底した基本練習で着実にレベルアップ。経験者の2年生山本を軸に身体能力の高いエース鈴木のスパイクで勝機を見いだす。山本祐希主将(2年)は「初試合になるが、雰囲気にのまれず、つなぐバレーを発揮したい。これからにつながる経験にしたい」。

 日高女子 3年生が引退した新チーム。大型選手はいないが、粘り強いレシーブが持ち味で、拾ってリズムを作り、エース土屋、レフト羽山、センター上野が多彩な攻撃を見せる。県外チームとの練習試合で日に日に成長している。土屋舞歩主将(2年)は「先輩がつないでくれたシードを守れるようベスト4を目指したい」。

 和歌山南陵女子 他クラブの生徒をメンバー登録し、試合は5人で戦う。レシーブからリズムをつくってトス、アタックへとテンポのいい攻撃が持ち味。中野、玉置、三戸手らセッターの東が操る。中野南美主将(3年)は「全て出し切り、狙うは県で1番。5人で励まし合ってやってきた。笑って終われるようにしたい」。

 紀央館女子 3年生3人、2年生2人、1年生2人の7人と少ないが、チームワークは抜群。セッター楠本を起点に、橋本や中らがコースを狙ったアタックを放つ。鈴木の無回転サーブなどで崩し、下野の高いブロックも冴える。橋本杏奈主将(3年)は「声と元気を出して頑張りたい。ベスト8以上を目指します」。

 和高専女子 メンバーは6人ちょうどだが、経験豊富な3年生3人がチームをけん引。セッター辻のトスワークでエース濱口の打点の高いスパイク、平野の速攻で目指すは予選リーグ突破。平野倫視主将(3年)は「1、2年生は基礎がしっかりできるようになった。声を出して、拾ってつないでエースにつなぎたい」。