関西屈指の人気を誇ったENEOS和歌山製油所の工場夜景(13日夜、製油所北の高台から撮影)

 関西有数の工場夜景スポットとして人気の有田市初島町、ENEOS(エネオス)和歌山製油所は16日で石油精製機能を停止し、カップルや写真愛好家を惹き付けた幻想的な景色が間もなく見納めとなる。

 県民から「東燃(とうねん)」と呼ばれ親しまれてきた製油所の前身、東亜燃料工業和歌山工場は戦前の1941年(昭和16)、軍の航空機用燃料製造のため設立され、現在は24時間稼働でガソリンや各種潤滑油を生産。従業員の安全確保のため、タンクや煙突など設備の灯火は夜を通してともされているが、来月以降は一部の照明が消え、SF映画の近未来都市のような景色が変わる可能性があるという。

 13日夜も、製油所北の写真撮影スポットの高台には、県内外から多くのファンや写真愛好家が訪れ、別れを惜しむように盛んにシャッターを切っていた。