大臣表彰の受賞が決まった木村院長

 今年度の歯科保健事業功労者厚生労働大臣表彰の受賞者が決まり、御坊市薗、木村歯科医院の木村稔院長(67)=美浜町吉原=が選ばれた。県内では唯一で、長年にわたり母子から高齢者までの口腔衛生の向上や疾病予防に取り組み、歯科保健の普及・向上に尽力した功績が認められた。14日に秋田県で開催される第44回全国歯科保健大会で表彰される。

 木村氏は1981年3月、大阪歯科大学を卒業。大阪市内の歯科医院で3年間勤めたあと、御坊市薗の野尻歯科で約2年間勤務。86年2月、木村歯科医院を開業した。

 歯科医療に関しては「常に進歩し、大学で習った知識は古くなっている部分もある」とし、常に最新技術の習得に努め、講習会や勉強会に積極的に参加。診療所では一日平均20~30人を診察し、患者とのコミュニケーションを大切に、治療の内容などを丁寧に説明することを心がけている。

 日高歯科医師会の理事も歴任。現在は県歯科医師会の常務理事を務めており、歯科医師会を通じても歯科保健の普及や向上に力を注いでいる。

 受賞には「県歯科医師会や日高歯科医師会の先生方や保健事業に携わっている人たちのおかげで、子どもの虫歯が減り、高齢者も健康な歯を維持している人が増えた。今回の賞はこうした取り組みが評価されたことだと思う。私自身はその代表で受け取らせていただくものと思います。今後も地域の歯科医療のために頑張っていきたい」と話している。