小野さんの優秀賞受賞作品「声なき声」

 第77回県美術展覧会(県展)の日本画部門で、小野千寿子さん(63)=日高川町鐘巻=が優秀賞を受賞。そのほか日高地方から4部門で10人が入選した。

 小野さんはこれまで院展でも入選するなど活躍しており、県展では最優秀賞1回、佳作入賞3回。今回受賞したのは「声なき声」と題する40S号(100㌢×100㌢)の作品で、友ケ島の煉瓦造りの防備衛所跡と山桜の花を描いた。昨年4月に訪れてスケッチし、今年1月から3月にかけて制作。締め切り前に手直しして出品した。実際に使われることはなかったが、第2次大戦中に整備された戦闘用の施設に、ウクライナ戦争等現在の世界でも紛争に一般の人々が巻き込まれている理不尽さへの思いを託し、咲き誇る山桜の花の生命感との対比に心を込めて仕上げた。「時間をかけて描いたので、賞をいただけてうれしく思います」と話している。

 県展は12月13日から17日まで、県立近代美術館と県民文化会館で開かれる。

 日高地方の入選は次の皆さん。
 洋画=YASUO、津本千絵、中西信行(以上御坊市)▽日本画=西端諭利(御坊市)▽写真=山本一也、近藤義之(以上御坊市)、吉田恭(日高町)▽工芸=阪口敏子(御坊市)、大堀由美(美浜町)、日裏幸代(印南町)