市教育委員会(右手前)から説明を受ける議員ら

 御坊市教育委員会は21日の議会全員協議会で、学校適正規模・適正配置基本方針を発表。小学校については2030年度に名田、37年度に塩屋が複式学級になる見通しを示し、適正な教育環境の維持へ再編・統廃合に向けた具体的な検討が必要との方向性を示した。併せて市立大成幼稚園は24年度末をもって閉園する考えも明らかにした。

 現時点で市内の小学校は、御坊が適正規模校(12~18学級)で他の5校は小規模校(6~11学級)。児童数の減少に伴い今後、名田と塩屋が過小規模校(5学級以下)となり、複式が発生。基本方針では過小規模校について教育上の課題が極めて大きく、再編・統廃合に向けて具体的な検討を進めていくとしている。再編・統廃合の計画の素案策定に向けては、①地域からの要望②第三者機関などが必要と判断した場合③政策的な判断があった場合――の3パターンを示した。中学校4校については当面、小規模校を維持できることも報告した。

 大成幼稚園は今年度の新入園児がゼロで、現在年中3人、年長5人の8人。保護者や学識経験者らの会議で統廃合推進や現園児は同園で卒園させてほしいなどの意見があり、継続的に幼児教育を行うことが困難として閉園の方針を固めた。