「敵を知り己を知れば百戦危うからず」。兵法で有名な孫子の一節。敵の実力と自分の実力、双方をきちんと知っていたら、戦において負けることはないという意味であり、日常生活やビジネスシーンでも役に立つ教えである。

 先日、8年ほど使っていたスマートフォンが壊れた。実は落として画面がバリバリに割れ、触るのも危ない状態に。とりあえず仕事でスマホが必須なので即、買い替えに行くことにした。緊急だったため、特にスマホの新製品や機能、機種変更の注意点などを事前に調べることもなくお店に行き、店員に勧められるままに割引のきく機種を購入。相変わらず店員さんの言っている言葉の意味が分かりにくく、親切な対応はありがたいが、もっとかみ砕いて説明できないものだろうか。

 それはそれで、買い替えた機種への電話帳や画像データの移行をお店でしてもらうのに6000円ほど。自分でデータ移行することも可能だとの説明はあったが、急ぎだし、移行方法が複雑だと面倒なのでお願いすることに。その日のうちに新しいスマホを手に入れることができたのはいいが、電話帳のデータを見ると前の登録件数の3分の1ほどしか移行されていない。お店でも全て移行されない場合もあると言っていたので仕方なく、結局ネットで調べて自分でデータ移行。グーグルの同期、バックアップを使えばわりと簡単、10分ほどで終了。もちろんタダであり、事前にきちんと調べなかったことを猛省した。当然、スマホは敵ではなく、心強い味方であるが、高い買い物でもあり、購入前にはしっかり調べ、自分に使いこなせる機種を買うべし…あらためてそう思うきょうこの頃だ。(吉)