119番通報を受ける日高広域消防の職員

 日高地方で今年1月から8月末までの救急出動件数が御坊市1038件、日高広域1688件といずれも過去最多ペースで増えている。全国的な高齢化や救急医療に対する需要の高まりに加え、今年は猛暑やコロナの5類移行の影響か、増加傾向。119番の中には緊急性がない通報もあり、不要不急の要請は控えるよう求められている。

 御坊市、日高広域の各消防によると、御坊市は8月末までで1038件と前年同期比132件増。日高広域は9月13日までで1789件と前年同期比146件増えている。御坊市では過去最多の出動件数だった昨年(1433件)を、日高広域では過去3番目に多かった昨年(2391件)を上回り、日高広域では過去最多の2017年(2543件)に迫るペースという。

 救急出動件数が全国的に増加傾向にある一方、御坊市、日高広域とも搬送した人の4割以上が入院の必要がない「軽症」。両消防は救急車の適正利用を呼びかけている。

 救急車を呼ぶほどではないが診てもらいたいときは最寄りの医療機関を案内してくれる24時間対応の県救急医療情報センター(℡073―426―1199)、子どもが急病でどうしたらいいか分からないときは子ども救急相談ダイヤル(♯8000、℡073―431―8000)。消防では「救急車は緊急性の高い人を病院へ搬送するためのもの。緊急を要する人のため、適正利用にご理解ご協力ください。緊急性の低い場合は医療機関の診療時間内に受診しましょう」と求めている。