全国土地改良事業団体連合会(二階俊博会長)の2023年度全国土地改良事業功績者表彰で、南紀用水土地改良区理事長の萩野幸一さん(64)=みなべ町埴田=が同連合会長表彰を受けることが決まった。

 萩野さんは1992年から93年まで南紀用水土地改良区の総代を務めたあと、94年に理事となり、2010年から22年まで副理事長、23年1月からは3代目理事長に就任した。

 理事に就任してからは、梅やかんきつ類の畑地かんがい施設の整備に取り組み、主に畑に水を送るパイプラインや電力ポンプなどの設置に尽力。農業用水の安定供給に努め、梅畑や果樹園へのスプリンクラー設置にも取り組み、スプリンクラーは上南部地域で約7割以上が普及し、農家の省力化、複合経営化にもつながっている。かんがい施設は02年に整備が完了、現在は施設の維持管理や老朽化に伴う改修事業に取り組んでいる。

 表彰に際し、萩野さんは「今の施設があるのは初代、2代目理事長が築いてきた努力があったからこそ。今後も施設の維持管理に努め、次の世代へつないでいきたい」と話した。

 表彰式は10月11日、福井県越前市のサンドーム福井で開催される第45回全国土地改良大会福井大会で行われる。