下に向かって尾を引く西村彗星(8日午前4時20分、西ノ地橋堤防から古川さん撮影)

 先月、静岡県のアマチュア天文家の男性が発見した長周期彗星、西村彗星が観測好機を迎え、8日未明、印南町の天文愛好家が写真撮影に成功した。

 撮影したのは町議会議員も務める古川眞さん(66)=島田=。今月に入って連日、夜明け前から自宅近くでカメラをセットしていたが、雲に隠れて見えないことが多く、8日午前4時20分、ようやく姿を現した瞬間を捉えることができた。

 西村彗星が見えるのは北東の低い空。金星を正面にして20度ほど北の空の下の方に、尾を引いて下に向かう様子が見える。時間帯は午前4時15分から30分ごろで、肉眼では難しいが、双眼鏡(7倍程度)があれば尾が淡く見えるという。

 太陽に最も接近する近日点が18日で、和歌山県で観測できるのは10日ごろが限度とみられ、古川さんは「けさ(8日)も始めのうちは雲に隠れてたんですけど、なんとかうまく途切れて姿を見せてくれました。撮影できてよかったです」と話している。