ボランティア役㊨を元気よく送り出す中学生

 防災の日の1日、印南町は防災福祉センターで災害ボランティアセンターの設置・運営訓練を実施。役場職員、社会福祉協議会、民生・児童委員、防災士のほか、地域の防災学習に取り組む印南中学校3年生36人も参加し、町外・県外から支援に訪れるボランティア受け入れのシミュレーションを行った。

 訓練の想定は、印南町内で震度6強の地震が発生、72時間後に各地の被害状況が明らかになり、被災者からさまざまな支援要求が寄せられた――。被災者のニーズに合わせて災害ボランティアを派遣するボランティアセンターを設置したという流れで行われた。

 中学生がボランティアセンターの受付役、マッチング役、資機材提供役、支援に訪れたボランティア役の4班に分かれ、ローテーションでロールプレイ(役割演技)。支援要求には地域の見回りや片付けの手伝い、被災者の話し相手などがあり、それぞれに応じたボランティアの活動選択、必要な資機材の貸し出しまでの手順を確認した。職員や民生委員らは中学生のサポートを行い、運営の流れがスムーズにできていたかチェックし、そこで見えた課題点などを共有した。

 シミュレーションを終え、岡本美空さん(14)は「資機材を渡すときに名前を覚えるのが大変でした。ボランティア受け入れにもいろいろな準備があり、貴重な体験となりました」と話していた。