全国のガソリン平均価格が15週連続で上昇

 経済産業省が30日発表した28日時点のレギュラーガソリン1㍑当たりの全国平均価格が、過去最高値の185円60銭となった。前週調査から1円90銭高く、統計上比較可能な2008年8月4日の185円10銭を約15年ぶりに超えた。値上がりは15週連続で、日常、車移動が中心となる人が多い日高地方でも「なんとかして…」と悲鳴が聞かれ、運送業などに影響が出ている。

 ウクライナ情勢などの悪化や円安による輸入コスト増が要因で価格が上昇。政府が価格抑制のために行っている石油元売りに対する補助を今年6月から段階的に縮小していることも影響した。

 石油情報センターによると、全国平均小売価格は今年5月15日は167円80銭だったが、以後は上昇の一途。6月19日に170円10銭、今月7日には180円30銭と180円の大台を超え、先週の21日は183円70銭となっていた。こうした影響を受け、岸田文雄首相は30日、9月末までとしていた補助を年末まで継続・拡充し、小売り価格を175円程度にしたい考えを示した。

 移動手段は車が中心となっている日高地方の住民生活にも大きく影響し、日高川町の公務員(57)は「ハイブリッド車に買い換えたこともあり、ガソリン代は以前の半分程度になったが、生活圏の御坊市内まで距離がある。今の状況はかなり厳しい」、みなべ町から御坊市内へ車で通勤している会社員男性(32)は「比較的安いセルフのスタンドで給油するようにしていますが、会社から支給される交通費では追いつかないので大変です」と話していた。