小学生の頃、ドラえもんが大好きだった私ですが、大人になった今、一番欲しいひみつ道具は、やっぱり「もしもボックス」でしょうか。個人的にはもしもボックスはいつ頃、出来そうなのか知りたいですが…。

 そんなドラえもんに登場するひみつ道具の一つに「オコノミボックス」というものがあるのをご存じでしょうか。テレビ、ラジオ、カメラ、冷蔵庫などに変化するという道具なのですが、現在、スマートフォンという形で部分的に実現したと言えそうです。他にも昔のSF作品で、当時不可能と思われたものがテクノロジーの進化で少しずつ実現可能になってきているようです。

 本書は「『銀河鉄道999』みたいにいつか私たちも気軽に宇宙に行ける?」、「『ジュラシック・パーク』のように死んだ恐竜を生き返らせることはできますか?」、「『アイアンマン』のように特殊スーツで空を飛べるってホント?」など、30の問いに「本当にできるのか」という視点で真面目に解説しています。

 私が一番興味惹かれたのが「『ドラゴンボール』のスカウターのように見るだけで、その人の能力値を知る機械はできますか?」です。ドラゴンボールでは相手の戦闘力がわかりましたが、現実世界では宮崎大学で「スマートグラス」という、豚を見るだけで体重がわかってしまうシステムを開発しているそうです。このシステムではAI(人工知能)が使われ、豚の体型から体重を推測するようです。現在、AIは表情から人の感情を読み取ってしまうほど進化しているようです。未来では人の能力値をみただけで測定できてしまうのかもしれません。

 タイトルの「そろそろタイムマシンで未来へ行けますか?」の答えですが、「過去へ行くことは難しいかもしれないが、未来へ行ける可能性はある」です。「未来へ行けるんだ!?」と思った方は、ぜひ本書を読んでみてください。(将)