赤がトレードマークのTREKのクロスバイク

 父の故郷である日高町の地域活性化に少しでも貢献したいと、アウトドア事業等を手掛けるMicro orchestra株式会社の湯川洋代表(50)=東京=が9月18日から、レンタサイクル事業「HAPPY COME COME」をスタートさせる。自然豊かで美しい日高町を、赤色の自転車で巡ってもらい、観光振興につなげる取り組み。まずは地域住民に事業を知ってもらいたいと、今月23日から5日間、試乗会を開催する。

 湯川さんの父章さん(92)は日高町志賀(柏)の出身で、日高高校から和歌山大学を1期生として卒業した。洋さんはコロナ禍前から、「父の故郷がこれからもずっと残ってほしい。そのために何か貢献できないか」と考え、行政とも相談。洋さん自身、社会人になったころにマウンテンバイクのレースに出場していた経験があり、自転車は身近な存在。日高町の海や山など豊かな自然を楽しむには自転車が一番と、レンタサイクル事業を企画した。

 公益財団法人わかやま産業振興財団のわかやま地域課題解決型起業支援補助金事業に採択され、日高町の自然の中でも目立つようにと、自転車の有名ブランド「TREK(トレック)」の赤のロードバイク11台を購入。事業を始める前に、町民の人にも自転車の魅力を気軽に体験してもらおうと、試乗会を開く。23日から27日までで、いずれも午前10時から午後4時半(最終日は5時)まで。1人1回2時間まで。日高町農改センター前で受け付ける。試乗会の料金はいくらでもOK。無料でも体験でき、料金を払ってくれた場合は全額、町内に設置する予定の木製ベンチの製作費用に充てることにしている。空いていればすぐに乗れるが、電話での予約も受け付ける。クロスバイクのため、小学5年以上を対象にする。

 今後は町とタイアップしてサイクリングコースの設定や、木製ベンチを至る所に置いてサイクリングの休憩場所、地域住民が気軽に集え、コミュニケーションが生まれる場にすることも計画している。本格スタートへ向けて、拠点や料金設定等を最終調整している。

 湯川さんは「町民の方々にも応援してもらえる事業にしたい。試乗会は夏休みの思い出に親子で参加してもらったり、普段乗らない人にも自転車の魅力を感じてもらえる機会になればうれしい」と気軽な参加を呼びかけている。

 予約や問い合わせは湯川さん℡090―1909―0201。