野茂ジャパンの村上選手㊨と西日本代表の石家選手

 元メジャーリーガーの野茂英雄氏が総監督を務める中学生硬式野球2023ジュニアオールジャパン(野茂ジャパン)のメンバーに、御坊ボーイズ/ジュニアタイガースの村上蒼佑内野手(切目中3年)が選出された。走攻守三拍子そろった逸材で、今月21日からアメリカ遠征に参加する。同じくジュニアタイガースの石家幸宗内野手(湯浅中3年)は10日開幕の世界少年野球大会(愛知県)の西日本代表に選ばれており、2選手の活躍が期待されている。

 野茂ジャパンは、ボーイズリーグとヤングリーグの日本のトップ選手15人で構成。多くの甲子園球児やプロ野球選手を輩出しており、スター選手の登竜門ともいわれている。アメリカ・ロサンゼルスでは28日までの日程で、現地のチームと4試合を戦うほか、メジャーリーグ観戦なども行う。御坊タイガースからメンバー入りするのは初めて。

 村上選手は4月に行われたトライアウトで審査員の目に留まり、15選手のうちの1人に選ばれた。抜群の身体能力があり、タイガースでは3番・遊撃手、副主将と中心選手の1人。中でも守備は非常に高い評価を受け、クリーンアップを任される勝負強い打撃、盗塁も狙え、すべてを兼ね備えたオールラウンダーだ。野茂ジャパンの練習会にも参加しており、二塁手として出場する予定。持ち味は「守備と、一球で仕留める勝負強さ」と自己分析し、アメリカ遠征へは「ノーエラーとヒットを打って、チームの勝利に貢献したい」と意気込む。

 世界少年野球大会はボーイズリーグの世界大会で、今年は10日から13日まで愛知県で開かれる。日本からは西日本、中日本、東日本の選抜チームと、台風の影響で全国大会に出場できなかった沖縄の八重瀬ボーイズ、海外からはアメリカ、韓国、メキシコなど8チーム、計12チームが予選リーグと決勝トーナメントで優勝を争う。

 石家選手はタイガースでは1番・二塁手、主将を務める切り込み隊長。守備に絶対の自信を持ち、先頭から長打が期待できるパワフルな打撃も魅力。盗塁も得意で、村上選手同様、三拍子そろっている。西日本代表でも二塁手で、「大きいのを狙わず、出塁して盗塁を決めて自分の持ち味を発揮したい。御坊代表として恥じないプレーをして、全力で世界一を取りにいく」とこぶしを握った。

 山﨑幸二会長は「2人とも持ち味の守備力を発揮して、いい経験を積んできてほしい」と話している。