2日に印南町の清流小学校で行われた平和学習を取材した。講師は沖縄県那覇市出身で、大学卒業後、結婚を機に印南へ移住し、定年まで日高郡内で小中学校の教諭をしていた木村三千代さん。那覇に住む95歳の母から聞いた沖縄戦の話、今なお続く地元の人たちの苦しみなど、沖縄の過去と現在をありのままに子どもたちに伝えた。
黒板には木村さんが持ってきた地元新聞の紙面がずらりと貼られていた。米軍による事件への抗議、基地建設反対を訴える県民集会の様子などを伝えた記事。紙面いっぱいの大きな写真と見出しには「基地集中 県民の脅威」「怒りと悲しみ 限界を超えた」という文字が、そして記事には「ウチナーンチュは、家族や仲間の安全が守れなくなると感じたとき、県民が結集する大会を開き、決意を表明してきた…」と書かれていた。そこには遠く離れた和歌山には届かないであろう情報が数多くあり、観光地沖縄というイメージとは違う沖縄の現実の姿を見てとれた。集会には10万人もの人が参加したとあり、ふるさとを愛し、大切にしたいと願う人たちの切実な叫びがあった。全国ネットの報道では伝えられていない部分も多く、戦争がもたらした負の影響はあまりにも大きいと感じた。
木村さんは最後、生徒たちに「テレビや新聞だけでなく、YouTubeなども見て、沖縄の現状を知ってほしい」と話し、何かしらの意思を示してほしいと伝えた。戦後78年となり、戦争当時を知る人は少なくなっているが、動画など様々なコンテンツで学ぶことができる。今私たちにできる精一杯のことをして、未来の平和を守っていかなければと思わされた。(鞘)


