全国の高校の理科教職員らが一堂に会する全国理科教育大会・第９４回日本理化学協会総会和歌山大会が３日、御坊市民文化会館で開幕。６４年ぶりの和歌山開催で、全国、県内の理科教諭ら約３５０人が集まり、今後の教育について意見を交わす。
開会式では、日本理化学協会の仁井田孝春会長が「国の中央教育審議会は高校生の理数系科目選択を喚起し、産業界もＤＸに優れた理工の求人を拡大している。この現状を踏まえ、理科教育関係者も重大な責任と使命感をもって、一層の発展を図る必要がある」とあいさつ。和歌山大会運営委員長の山本直樹日高高校長は「ＩＣＴで実験方法などは進化するが、不思議に思う気持ちや謎を解き明かす試行錯誤が科学の発展を生んでいることは普遍的。先生方が試行錯誤する姿こそが生徒の刺激になり、将来の科学技術を担う人材を育てることにつながります」と述べた。
記念講演では、ロケットの打ち上げなどを行うスペースワン株式会社取締役・公益財団法人日本宇宙少年団専務理事の遠藤守氏が「宇宙開発利用の今」をテーマに話した。
大会は４日までで、紀央館高校を会場に研究協議や研究発表、科学関係企業による展示などを行う。
