空港ロビーで地元中学生らの歓迎を受けるベトナム観光客

 日越外交関係樹立50周年を機に就航が決まった南紀白浜空港―ベトナム間の国際チャーター便は26日、ハノイから青少年交流団や観光客ら約140人を乗せた第1便が白浜空港に到着した。同空港にとっては国際線ターミナルビル完成後、初の海外からのチャーター便受け入れで、記念式典では主催の岸本周平知事や日越友好議員連盟会長の二階俊博元自民党幹事長らが一層の両国友好を誓った。

 チャーター便就航に向けては今年5月、二階氏らがベトナムを訪問、現地航空会社のベトジェット航空に働きかけ、今月26日と30日に白浜空港とハノイ、ダナン間で2往復便の運航が実現。第1便の乗客は入国審査を済ませ、ロビーでは「ようこそ和歌山へ」とベトナム語で書かれた横断幕を掲げた地元白浜中学校の生徒らの歓迎を受けた。今後30 日まで、青少年交流団の高校生は県内の高校や稲むらの火の館を訪問し、一般観光客は那智の滝、とれとれ市場、アドベンチャーワールドなどを巡る。一方、この日のダナンまでの復路便には岸本知事や県議会議員、県内の高校生が搭乗。30日まで滞在し、政府間とのつながり強化、青少年交流を予定している。

 記念式典は国際ターミナルビルで行われ、岸本知事は「第1便の運航に感無量。両国がウィンウィンの関係になるよう一層友好を深めていきたい」、二階氏も「日越外交の次なる50年につなげていきたい」とし、ファム・クアン・ヒエウ駐日ベトナム特命全権大使も両国発展に期待を込めた。

 日本側の青少年交流団を代表して、日高高校3年の片山嶺奈さんが「若い世代が両国の友好の懸け橋になるよう取り組みたい」と決意表明。井澗誠白浜町長がベトジェット航空のグエン・タン・フン副会長に感謝の花束も贈呈した。