8回4安打無四球、自責点1と力投した和歌山南陵の片岡

 第105回全国高校野球選手権記念和歌山大会は14日目の26日、準決勝2試合が行われ、第1試合で和歌山南陵が優勝候補の市和歌山に0―3で敗れ、初の決勝進出はならなかった。4試合連続先発の片岡はキレのある変化球でわずか4安打無四球、自責点1と好投したが、準々決勝までの3試合で36安打27得点の自慢の打線は、最後まで相手2投手を打ち崩せず、再三の好機もあと一本が出なかった。

 ◇準決勝
和歌山南陵
0000000000
02000010×3
市和歌山

 南陵は初回、2四球で2死一、二塁としたが内野ゴロで凡退。先制を許した直後の3回には作の内野安打、髙田の左前打で1死一、二塁の好機を作るも併殺、4回も上田の二塁打、犠打で1死三塁の絶好機も後続が打ち取られた。6回以降は相手エース栗谷と2番手小野に3回連続三者凡退。9回には1死から主砲の上田が意地の中越え三塁打で好機を作ったが、後続が連続三振に倒れた。

 エース左腕片岡は2回、この試合で唯一甘く入った高めの変化球が左翼ポール直撃のツーランを浴びて2点を献上したものの、以降は尻上がりに調子を上げ、4、5、6回は連続三者凡退。7回にも1点奪われたが、キレのあるスライダーと速球を中心にコントロール良く投げ込み、連投の疲れを感じさせない粘りの投球を披露。最後まで一人で投げ切り、味方の援護を待ったが、自慢の打線は市和歌山の2投手の前に散発の5安打に抑えられた。