著書を手に笹さん

 御坊市薗出身の税理士で、インフルエンサーとして活躍する「じてこ先生SASA」こと笹圭吾さん(43)=大阪市=が、税金の本「あの~~、1円でも多くお金を残すにはどうしたらいいですか?」(すばる舎、288㌻)を出版した。ビジネス書のベストセラー著者を発掘するプロジェクトで大賞を受賞し、発売が決定。関連イベントを通じて和歌山や御坊をPRしており、「少しでも地元に貢献できればうれしい」と話している。

 笹さんは日高高、摂南大を卒業、大阪国税局で国税調査官として17年勤務した後、税理士として開業。集客目的で始めたSNSが大バズりし、総フォロワー数が現在25万人を超えるなか、税務やビジネスに関する情報を発信している。

 昨年、レンタル事業大手「TSUTAYA」を手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社と総合出版社の株式会社すばる舎が共催する未来のビジネス書ベストセラー著者発掘プロジェクト「第1回日本ビジネス書新人賞」で、応募301作品の中から大賞を受賞。書籍化され、初版1万部、全国約370店舗のTSUTAYA/蔦屋書店(一部除く)で販売されている。

 初の著書は、動画サイトで税金についての解説動画を配信して関連動画総再生数2500万回以上の笹さんに寄せられた質問や相談の中から、多くの人が疑問に思っていたり悩んでいたりするポイントを抽出、まとめて回答した内容。「103万円の壁って何のこと?」「メルカリの利益って税金かかるの?」「インボイス、NISA、イデコ?」といった税金に関する素朴な疑問を解消していく、「知らずに損せず、得するための日本一やさしい税金本」になっている。

 和歌山の人に応援してもらい、ふるさとに貢献したいとの思いから、作家名を本名ではなく、じてこ先生にした笹さん。「反響が大きくいろんな方と多くの出会いがあり、じてこ先生にした狙い通り、出版の記念や関連イベントで、和歌山や御坊の名前が言える機会が増えた。発信力をつけることで、もっと和歌山のよさをアピールしていく。もう2作目に取りかかっています。さらに活躍の場を広げ、御坊に錦を飾りたい」と話している。

 著書は定価1650円(税込み)。ネットのほか、日高地方では笹さんの兄が経営する御坊市湯川町財部、イタリア料理「BAMBU」で購入できる。