初回、先制の2ランを放って笑顔でかえる南部龍神の上村
和歌山南陵は4回、上田が中越えへ走者一掃の適時二塁打

 第105回全国高校野球選手権記念和歌山大会3日目の13日は2回戦が行われ、第2試合で南部龍神が県和歌山を3―1で下して3年ぶりに初戦を突破した。初回の先制弾をエースが守り切り、続く第3試合では和歌山南陵が笠田に13―1で7回コールド勝ち。シード校らしく攻守で圧倒し、それぞれ3回戦進出を決めた。

 ◇2回戦
南部龍神
200000010 3
000010000 1
県和歌山

 南部龍神は初回1死から右前打の濱畑を一塁に置き、上村が初球やや高めの真っ直ぐを強振。大会第3号となる2ランを右翼スタンドに運んだ。その後なかなか追加点が奪えないなか、わずか1点リードの8回、上村、亀岩の連打と敵失で1死満塁とすると、末吉が押し出し四球を選んで大きな1点を加えた。
 エース右腕の山本は9回を散発の5安打で1失点。キレのある直球に変化球を織り交ぜ凡打の山を築いた。初回と2回に2死三塁のピンチをしのぐと、5回1死三塁から内野ゴロの間に1点を失ったが、9回2死満塁で一打同点の場面も、最後の打者を左飛に打ち取って完投。133球の力投を見せた山本晴選手(3年)は「バックを信じ気持ちの入った投球ができた。次は箕島、きょうよりしんどいと思うけど、しっかり自分の投球をしたい」と話していた。

 ◇2回戦
和歌山南陵
  2105023 13
  0010000 1
笠田
  (7回コールド)

 和歌山南陵は打線爆発で13安打13得点。初回無死二、三塁から松谷の中前2点二塁打で先制すると、2回には先発投手の片岡が自らを援護する右越えソロを放った。4回は1死満塁から押し出し死球の後、上田が走者一掃の中越え二塁打。2死後、村井も中越え適時二塁打で続いた。なおも6回無死二塁から上田が左越えへ2ランを突き刺し、7回は1死一塁から植木が、この日4安打目の右前打で一、三塁。一塁代走の東原が二盗、髙田の右前適時打の後、一、三塁から重盗や敵失で得点を重ねた。

 エース左腕の片岡は6イニングを3安打1失点、7奪三振の好投。2番手の松下が7回を締め、バックも無失策でもり立てた。4番の上田航毅選手(3年)は3安打5打点の大暴れ。「次もバットで勝利に貢献したい」と笑顔を見せた。