感謝状を手に古田さん(左から2人目)ら

 湯浅町で台風2号に伴う大雨により冠水した道路から高齢女性を救助したとして、同町の日産プリンス和歌山販売有田店整備士の古田卓士さん(62)=御坊市湯川町小松原=ら男性3人に、有田湯浅署から感謝状が贈られた。

 感謝状を受けたのは古田さんのほか、湯浅町のジム経営竹井孝顕さん(31)と、古田さんと同じ店に勤務していた岩出市の玉置拳斗さん(20)。

 現場は日産プリンス和歌山販売有田店前の国道42号で、同署によると、6月2日午後0時45分ごろ、大雨で冠水していた国道を竹井さんが車で走行中、自転車で帰宅中の70歳代女性が濁流の勢いで転倒し、水面から顔が見え隠れするような状態で用水路に向かい流されているのを発見。同じように女性に気付いた古田さんと玉置さんも店舗から助けに向かった。

 3人で協力して首まで水に浸かった状態の女性をつかみ、濁流が流れ込む用水路の手前約1㍍のところで流されるのを阻止。竹井さんの妻の110番通報で駆け付けた署員とともに女性を無事に引き揚げた。

 感謝状は同署で赤井啓修署長が一人ひとりに贈呈。「災害時は自分の命を大事にするという意識が重要ですが、3人の勇気ある行動で尊い命が救われました」と感謝を述べ、古田さんは「何とかせなあかんという気持ちだけでした。女性が助かって本当によかったです」と話していた。