2022年度中に県内2カ所の児童相談所に寄せられた児童虐待相談の総数は2066件(前年比115・3%)で、初めて2000件を超え、7年連続で過去最多を更新した。

 虐待相談件数は、和歌山市の子ども・女性・障害者相談センターが1739件(119・4%)、田辺市の紀南児童相談所が327件(97・3%)。虐待の種類別では言葉による脅しなどの心理的虐待が1175件で最も多く、次いで身体的虐待438件、ネグレクト426件、性的虐待27件の順。虐待者別ではトップが実母1051件で、次いで実父831件、実父以外の父親78件、実母以外の母親6件、その他が100件。被虐待児の年齢別では小学生が650人で一番多く、次いで3歳~就学前482人、中学生380人、0~3歳337人、高校生・その他217人。相談経路は警察等が768件とダントツで次いで市町村383件、都道府県238件、近隣・知人202件などとなっている。

 県子ども未来課によると、昨年4月から県警に人身安全対策課が設置され、夫婦間のDⅤや虐待案件に迅速に対応する体制を構築。子どもの見ている前での夫婦間の暴力(面前DⅤ)を、子どもの心理的虐待として警察に相談するケースが増えたことで、県全体の虐待相談件数を押し上げたと分析。「県民の虐待を通報するという意識も高まってきていると思いますが、どんな小さなことでも気になることがあればすぐに通報をお願いします」と呼びかけている。

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