精神疾患について語る上西医師

 日高町中央公民館で21日、精神障害のある人を理解する研修会「『居住支援セミナー』精神障がいを正しく理解する~地域共生社会を目指して~」が開かれ、賃貸住宅の所有者や業者、民生委員、居住支援の関係者、当事者家族ら約60人が参加した。

 精神障害がある人の住まい探しが難しい実情を踏まえ、誰もが暮らせる地域づくりに向けて、第一歩として精神障害について理解してもらおうと、御坊市の御坊・日高地域活動支援センター内に事務局がある御坊・日高圏域自立支援協議会精神障害者地域支援部会が主催。ひだか病院精神科の上西真也医師が講演し、代表的な精神疾患として「統合失調症」「うつ病」「躁うつ病」を挙げて、それぞれの症状や治療について説明した。

 統合失調症は100人に1人ぐらいの割合で発症し、症状は妄想や幻覚、まとまりのない会話など。遺伝的な要因で発症しやすい人にストレスが加わったときに発症し、脳の中の情報伝達に混乱が生じていることが原因とされているが、詳細はまだよくわかっていないとした。治療は薬物療法。症状が改善した後も再発防止のために継続が重要。再発すると治りにくくなり、薬以外の治療も薬物療法と併せて行うという。

 御坊保健所の佐々木啓太副主査をコーディネーターにシンポジウムもあり、医師や作業療法士、就労支援事業所関係者、相談支援専門員が登壇。「精神障がいのある方の地域生活」をテーマに、支援の工夫や課題を考えた。

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