印南町美里、下津川地区のまちづくり団体里山はぐくみ隊(深津孝子代表)は27日、同地区の畑で育てていた小麦の収穫作業を行った。
同団体は、子どもたちに安全な給食パンを食べてもらうことを目的に、昨年4月から活動をスタート。県の農業農村活性化支援モデル事業の補助金を活用し、休耕地を使った地元産小麦の栽培のほか、里山さんぽやホタル観賞会など、地元の子どもたちへの自然体験活動に取り組んでいる。
小麦は昨年11月、ボランティアを募って種まきを実施。広さ1・6㌃の畑に、約16㌔の種をまいた。その後、小麦は順調に成長。今回が初めての収穫で、深津代表が呼びかけた地元住民約10人が協力し、稲作で使用するバインダーや手作業で小麦を刈り取り、コンバインで脱穀した。収穫された小麦は県の学校給食会へ提供、県内各地の学校給食でパンなどに使用されるという。
深津さんは、初めての収穫にしてはよくできたと笑顔。「自分たちが食べている給食の中身について考えてもらいたい。この取り組みが、子どもの給食の安全を考えるきっかけになってほしい」と話していた。