南部高校の新しいキャリア教育「南高版デュアルシステム」が先月27日からスタートした。普通科2年生を対象に学校と企業での同時並行の学びを提供。今年度は男女7人が参加を希望し、来年2月まで18回にわたり、自身が希望したこども園やカフェ、美容室、ホテル、ケーキ屋さんなどで仕事を体験する予定にしている。これまでも企業での短期的な実習はあったが、デュアルシステムではより深く仕事や実社会を体験することができると期待されている。

 今回の取り組みは生徒たちのチャレンジ精神、保護者の応援、そして受け入れ先の協力の3つが一つになって実現。さらに取材を通じて感じたが、導入に向けて研修を重ね、企業に足を運んで受け入れの協力を求めるなど2年前から準備を進めてきた職員チームの熱意があったのも間違いない。

 開講式では生徒一人ひとりが決意表明。それぞれ「働くことのやりがいを感じたい」「コミュニケーション能力を身に付けたい」「お客さんを笑顔にする接客をしたい」など、明確な実習の目的を持っていることが印象的だった。中には「実習で商品開発に携わって創造力を磨き、将来はブライダルプランナーになりたい」との夢を語る生徒も。恥ずかしながら筆者が高校生の時には、将来の明確な夢を持っておらず、立派な生徒たちの姿に感心。南高の入学式で内川さやか校長も言っていたが、WBCやメジャーリーグで大活躍の大谷翔平選手は高校時代から高い目標を掲げて夢を実現させたそうだ。生徒たちは今後、失敗や挫折を経験するかもしれないが、自分たちの夢を信じて、頑張ってほしい。来年3月の成果報告会が楽しみだ。(吉)

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